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小説用倉庫。
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2012/02/03 (Fri)
ここは「西」管理による
オリジナル中心の小説サイトです。
落書きや短い文章は「落書き駄文倉庫」から。

夜暗の月の、小説用倉庫になっています。

著作権は西(逆凪)にありますので、無断での使用、転載は禁止します。


倉庫なので読みやすさは重視してませんが、記事の並びは古い順です。
2012/02/03 (Fri)
◆各話紹介◆

長編

 Reparationem damni
  失いたくなかったのは大切な人の体温。
  ガイゼンティール神聖暦19,500年くらいの中央大陸が舞台背景。


 Nocte repono rubei
  2012年4月完結
  復讐を誓ったのはすべてを失ったあの赤い夜。
  ガイゼンティール神聖暦25,000年くらいの中央及び東大陸が舞台背景。


 Sinister ocularis vulnus
  2006年12月完結
  魔界城および南の森にて。ライナートの左目の傷の話。
  ガイゼンティール神聖暦22,200年くらいの魔界にて


 Lux regnum
  2007年11月完結
  揺ぎ無く立つ、彼の姿は眩しい光のようで。
  ガイゼンティール神聖暦24,800年くらいの中央大陸が舞台背景


 Pirata insula
  2004年3月完結
  此処はどんな人にも寛大で、笑顔で迎えてくれるから。
  ガイゼンティール神聖暦23,950年頃、シャイレア島にて。


 Purpura discipulus
  2002年6月完結
  すべてが夢であったならと、願わずにはいられない。
  ガイゼンティール神聖暦25,013年くらいの東大陸が舞台背景。


 Quinque lapidem
  2001年7月完結
  それは滅びの兆し。別れはいつも唐突で。
  5つの国の話。


短編

 Canticum Dei
  3代目『ルシェイド』の妹の話。


 Candidus Penna
  2代目『ルシェイド』であるアルファルの話。


 Dignitate viveret,Mori dignitas
  ガイゼンティール神聖暦18,704年頃
  西大陸、ミッシュローア付近、魔法学院にて。


 Praefiscine
  東大陸ナーダの町、滅びの時。
   ※!流血、暴力シーン注意!※
2012/02/03 (Fri)
途中です\(^o^)/
…思ったより長くなりそうなので記事を分けるかも…
とりあえず登場した人くらいは書き出したいよね…(うろ覚え(コラ

◇ルシェイド(名称)
 調停者。創世神が作成する数多の世界(界)が、正常に運行するよう調整する役目を持つ者のこと。
 基本的に膨大な魔力を誇るが、界のルールに反することはできない。
 継承後は眼の色が金色に変化する。
 時間・時空の移動も可能だが、複数のルシェイドが存在することはできない。

■アルジェンテウス=インプレカティオー
 初代ルシェイド。
 一から創世神が創った為、精神が不安定。
 創世神が大好きすぎて生きるのが辛い。
 次代への継承、行動が粗雑であった為、完全継承後に創世神に消される。

■アルファル
 二代目ルシェイド。
 異界出身の元天界人。生来の羽根と引き換えに力のみを継承された為、制御する力が不安定。
 継承時のゴタゴタの為、アルジェンテウスが大嫌い。
 丁寧口調の毒舌家。殺人に対する禁忌はない。
 略称ファル。

■シェセル
 二代目ルシェイド(補佐)
 アルジェンテウスが創世神に似せて強制的に姿を変化させた元闇エルフ。
 継承されたのが殆ど制御する力の為、魔法の扱いにはあまり長けていない。
 異界出身の苦労性。性格の面でもアルファルの制御役。
 略称シェセ。

■マルヴェーリ=レイジヴァルグ
 三代目ルシェイド。
 異界の砂漠の町での神官長。妹が一人いる。
 温厚な性格で世俗に疎い。

■リィズ=ネイジュ
 四代目ルシェイド。
 レイヴァント大陸出身の羊飼いの娘。妹が一人いる。
 口調は無愛想だが情には厚い。

■ゼギヴ=アヴェロス
 五代目ルシェイド。
 アルジェンテウスが発生させた歪みをリィズが直した為、以降の継承者が存在せず、故に不死になった。
 ※この場合の不死は、どんな攻撃も通用しないわけではなく、致命傷も負うが、回復手段が存在する為に死なないという事。この場合の回復手段はほぼ強制。自傷は出来ない。
 ラインシェーグの魂をファレルの魂で補強して存在する。
 基本的ににこやかだが邪魔者には容赦無い。

■ゼイリディールシェセルディ=リセンファレイズ
 創世神。
 何でもできるが世界を作ることにしか興味が無い。
 感情が無い為、無表情で無口。
 略称シェセルディ。
2012/02/03 (Fri)
 世界はいくつか存在していた。

 知識と知っていても。
 実際行った事も見た事も無かったけれど。

 彼がいたのはそのうちのひとつ。
 そこは光に満ちた場所。
 争いも無く穏やかに。
 そして緩やかに時の進む場所。
 神を中心に秩序の整った、そこは天界と呼ばれていた。
 血と肉をそなえ、仮初の箱庭で人間の生と死を運営するのは、大きな羽根をもった天使だった。
 純白の羽根はわずかに光を放ち、周囲を照らし出す。
 穏やかなそこはずっとそのままでいるはずだった。

 異変を感じ取ったのはほんのわずかだった。
 その日はいつもと変わらない一日で。
 私は気づかなかった。
 そして知らなかった。
 何が、起きていたのか。
 何が起きようとしていたのか。

 そう、あの日、神の御前に呼び出されるまでは。
2012/02/03 (Fri)
「呼び出しに応じ、参上いたしました」

 荘厳な扉を開けて、中に入る。
 目に痛い白の色。
 視線を落としながら前に進み、玉座の前で膝をつく。
「本日の呼び出しは……」

「お前がそうか」

 なぜ呼び出そうとしたのか聞こうとしたところで、その言葉は遮られた。
 落ちてきた言葉。
 神の声ではない。
 低く耳に残る声。
 不審に思ったが、一介の天使であるこの身で、顔をあげることが出来ようはずも無い。
「顔を上げろ」
 またも声が響く。
「聞こえねぇのかよ」
 どこかうんざりしたような響きで、声が言う。
 頑なに頭を下げた状態でいるその視界に、誰かの靴が映った。
 擦り切れた布地。

「おい」
「私は神に従います」
 小声で、けれどきっぱりと拒絶を示す。
「強情だな。……おい、何とかしてくれ」
『……アルファル、顔を上げなさい』
 呆れた声に従い響いたのは神の声。
 何の感情も込めず、それはただ淡々と響く。
 渋々、顔を上げる。
『立ちなさい。頭をたれる必要は無い』
 続けて言われ、速やかに立ち上がった。
「……お前らって、あいつの言うことだけは聞くんだよな……」
 視線を、そちらにやる。
 立っていたのは金髪の、男だった。
 羽根も無く、旅装束のようにマントを着ている。
 目の色は、金の色。
 意志の強そうな目だと、思った。
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