小説用倉庫。
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「呼び出しに応じ、参上いたしました」
荘厳な扉を開けて、中に入る。
目に痛い白の色。
視線を落としながら前に進み、玉座の前で膝をつく。
「本日の呼び出しは……」
「お前がそうか」
なぜ呼び出そうとしたのか聞こうとしたところで、その言葉は遮られた。
落ちてきた言葉。
神の声ではない。
低く耳に残る声。
不審に思ったが、一介の天使であるこの身で、顔をあげることが出来ようはずも無い。
「顔を上げろ」
またも声が響く。
「聞こえねぇのかよ」
どこかうんざりしたような響きで、声が言う。
頑なに頭を下げた状態でいるその視界に、誰かの靴が映った。
擦り切れた布地。
「おい」
「私は神に従います」
小声で、けれどきっぱりと拒絶を示す。
「強情だな。……おい、何とかしてくれ」
『……アルファル、顔を上げなさい』
呆れた声に従い響いたのは神の声。
何の感情も込めず、それはただ淡々と響く。
渋々、顔を上げる。
『立ちなさい。頭をたれる必要は無い』
続けて言われ、速やかに立ち上がった。
「……お前らって、あいつの言うことだけは聞くんだよな……」
視線を、そちらにやる。
立っていたのは金髪の、男だった。
羽根も無く、旅装束のようにマントを着ている。
目の色は、金の色。
意志の強そうな目だと、思った。
荘厳な扉を開けて、中に入る。
目に痛い白の色。
視線を落としながら前に進み、玉座の前で膝をつく。
「本日の呼び出しは……」
「お前がそうか」
なぜ呼び出そうとしたのか聞こうとしたところで、その言葉は遮られた。
落ちてきた言葉。
神の声ではない。
低く耳に残る声。
不審に思ったが、一介の天使であるこの身で、顔をあげることが出来ようはずも無い。
「顔を上げろ」
またも声が響く。
「聞こえねぇのかよ」
どこかうんざりしたような響きで、声が言う。
頑なに頭を下げた状態でいるその視界に、誰かの靴が映った。
擦り切れた布地。
「おい」
「私は神に従います」
小声で、けれどきっぱりと拒絶を示す。
「強情だな。……おい、何とかしてくれ」
『……アルファル、顔を上げなさい』
呆れた声に従い響いたのは神の声。
何の感情も込めず、それはただ淡々と響く。
渋々、顔を上げる。
『立ちなさい。頭をたれる必要は無い』
続けて言われ、速やかに立ち上がった。
「……お前らって、あいつの言うことだけは聞くんだよな……」
視線を、そちらにやる。
立っていたのは金髪の、男だった。
羽根も無く、旅装束のようにマントを着ている。
目の色は、金の色。
意志の強そうな目だと、思った。
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管理者:西(逆凪)、または沖縞
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