小説用倉庫。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
完全に遠ざかったのを見計らって、フォリィアが口を開く。
「で、さっきのは何だったんだ?」
「……魔法を、使ってみたんだけど……これ、料理……?」
ツェリーシュが運んできたものを指差して、エディウスが問う。
「そうだが、見たことがないのか?」
首をかしげてエディウスは答えない。
それを見たフォリィアは彼に近寄ると、顔をこちらに向かせた。
「質問には答えろ」
「え、と……この料理は見たことないけど……何の薬品使っているの……?」
「薬品?」
「……魔法に、近いけど……。まがい物の気配もする……効力は……さっきの魔法と似てる、かな……」
考えこむように答える。
「魔法……?」
怪訝そうな顔で、フォリィアは料理を見る。
いつもと変わらないそれを、手に取ってみる。
「成長抑止……っていえばいいのかな……」
「つまり、私が成長しないのはこの料理のせいだと、そう言いたいわけか?」
「……そう、だね……。でも、これだけじゃ効果は薄いと、思うよ……。……長い間、使われているみたいだし……」
フォリィアはうつむいて考えこむ。
誰かがやったのだとしても。
胸が痛む。
「……でもこれ、どこで手に入れたのかな……」
「裏通りにでも売ってるんだろう」
吐き捨てるように言われたことに、エディウスは首をかしげる。
近寄り、頭を撫でた。
驚いたようにフォリィアがエディウスを見上げる。
彼は感情のあまり伺えない表情で見ていた。
「……私はもう子供ではないんだが……」
苦笑しつつも、フォリィアはその手を払わなかった。
「で、さっきのは何だったんだ?」
「……魔法を、使ってみたんだけど……これ、料理……?」
ツェリーシュが運んできたものを指差して、エディウスが問う。
「そうだが、見たことがないのか?」
首をかしげてエディウスは答えない。
それを見たフォリィアは彼に近寄ると、顔をこちらに向かせた。
「質問には答えろ」
「え、と……この料理は見たことないけど……何の薬品使っているの……?」
「薬品?」
「……魔法に、近いけど……。まがい物の気配もする……効力は……さっきの魔法と似てる、かな……」
考えこむように答える。
「魔法……?」
怪訝そうな顔で、フォリィアは料理を見る。
いつもと変わらないそれを、手に取ってみる。
「成長抑止……っていえばいいのかな……」
「つまり、私が成長しないのはこの料理のせいだと、そう言いたいわけか?」
「……そう、だね……。でも、これだけじゃ効果は薄いと、思うよ……。……長い間、使われているみたいだし……」
フォリィアはうつむいて考えこむ。
誰かがやったのだとしても。
胸が痛む。
「……でもこれ、どこで手に入れたのかな……」
「裏通りにでも売ってるんだろう」
吐き捨てるように言われたことに、エディウスは首をかしげる。
近寄り、頭を撫でた。
驚いたようにフォリィアがエディウスを見上げる。
彼は感情のあまり伺えない表情で見ていた。
「……私はもう子供ではないんだが……」
苦笑しつつも、フォリィアはその手を払わなかった。
Comment
倉庫
管理者:西(逆凪)、または沖縞
文章の無断転載及び複製は禁止。
文章の無断転載及び複製は禁止。
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
カテゴリー
- ご挨拶。(3)
- [長編] Reparationem damni(12)
- [長編] Nocte repono rubei(72)
- [長編] Sinister ocularis vulnus (30)
- [長編] Lux regnum(61)
- [長編] Pirata insula(47)
- [長編] Purpura discipulus(43)
- [長編] Quinque lapidem(29)
- [短編] Canticum Dei(3)
- [短編] Candidus Penna(9)
- [短編] Dignitate viveret,Mori dignitas (11)
- [短編] Praefiscine(3)