小説用倉庫。
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風の国、オッカースゥス。
その国主であるサキは、提出された書類を手に、政務室に向かっているところだった。
大して大きくもないその建物は、それでもこの国で一番大きな建物だった。
一度滅びてから、この国では建物を大きく作らないようになった。
未だ風が強く、建物が大きければそれだけ危険になるからだ。
サキは足を止め、目を細めて外を見た。
建物が少し高いところにあるため、屋根がいたるところに見える。
そこから先は草原だ。
ぽつんと木がいくつか生えているだけの。
そんな土地。
「サキ様」
不意に近くの扉が開けられ、声がかけられた。
「……今行く」
振り向いて短く答えたサキは、もう一度外を見た。
変わらない天気。
暖かくもなく、寒くもなく。
風すらも穏やかな。
いつから、こんなに季節を感じなくなったのか。
窓から差し込む光に背を向け、サキは部屋に入った。
その国主であるサキは、提出された書類を手に、政務室に向かっているところだった。
大して大きくもないその建物は、それでもこの国で一番大きな建物だった。
一度滅びてから、この国では建物を大きく作らないようになった。
未だ風が強く、建物が大きければそれだけ危険になるからだ。
サキは足を止め、目を細めて外を見た。
建物が少し高いところにあるため、屋根がいたるところに見える。
そこから先は草原だ。
ぽつんと木がいくつか生えているだけの。
そんな土地。
「サキ様」
不意に近くの扉が開けられ、声がかけられた。
「……今行く」
振り向いて短く答えたサキは、もう一度外を見た。
変わらない天気。
暖かくもなく、寒くもなく。
風すらも穏やかな。
いつから、こんなに季節を感じなくなったのか。
窓から差し込む光に背を向け、サキは部屋に入った。
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管理者:西(逆凪)、または沖縞
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