小説用倉庫。
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日の多く入る回廊を歩くとき、ミカゲはいつも外を見て足を止める。
サキにとっては日常の、何の変哲もない外を。
「ここは、いつ来ても風が気持ちよいですね」
その言葉に、オリエーンスがもうここ何ヶ月も風が吹かないことに思い至った。
そのため、木が枯れはじめているとのことだ。
つい言葉を失ってしまったサキに気づいて、ミカゲがふり返る。
「どうしたんですか、そんな顔をして」
ミカゲが淡く微笑む。
消え入りそうな笑顔。
「まぁ、このごろ災難続きなんです。今日来たのもそのことなんですよ」
苦笑するミカゲは、どこか陰を含んでいて、日の光によってできる影のように感じた。
背筋を冷たいものが伝う。
「それで、どこに行けば良いんですか?」
立ち止まっていたことに気づき、サキが慌てて歩き出す。
しばらく歩いて、視線を足元に落としたまま、サキはポツリと呟く。
「世界が滅びるって、どういうことだろうね」
「……何ですって?」
呟きを聞きとがめて、眉間にしわを寄せる。
「宝玉って言ったら、何を思いつく?」
先に言った質問と違ったことを、不意にサキが問う。
「それは、あれでしょう」
大地にそれぞれある、5つの宝石を。
思い浮かべてミカゲが言う。
サキは額にかかる髪をかきあげて、視線を上げる。
「じゃあ、柱は?」
「柱? ……どうしたんです、さっきから」
怪訝な顔でミカゲが問いただす。
曖昧な返事をして、サキは目を閉じた。
サキにとっては日常の、何の変哲もない外を。
「ここは、いつ来ても風が気持ちよいですね」
その言葉に、オリエーンスがもうここ何ヶ月も風が吹かないことに思い至った。
そのため、木が枯れはじめているとのことだ。
つい言葉を失ってしまったサキに気づいて、ミカゲがふり返る。
「どうしたんですか、そんな顔をして」
ミカゲが淡く微笑む。
消え入りそうな笑顔。
「まぁ、このごろ災難続きなんです。今日来たのもそのことなんですよ」
苦笑するミカゲは、どこか陰を含んでいて、日の光によってできる影のように感じた。
背筋を冷たいものが伝う。
「それで、どこに行けば良いんですか?」
立ち止まっていたことに気づき、サキが慌てて歩き出す。
しばらく歩いて、視線を足元に落としたまま、サキはポツリと呟く。
「世界が滅びるって、どういうことだろうね」
「……何ですって?」
呟きを聞きとがめて、眉間にしわを寄せる。
「宝玉って言ったら、何を思いつく?」
先に言った質問と違ったことを、不意にサキが問う。
「それは、あれでしょう」
大地にそれぞれある、5つの宝石を。
思い浮かべてミカゲが言う。
サキは額にかかる髪をかきあげて、視線を上げる。
「じゃあ、柱は?」
「柱? ……どうしたんです、さっきから」
怪訝な顔でミカゲが問いただす。
曖昧な返事をして、サキは目を閉じた。
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管理者:西(逆凪)、または沖縞
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