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2024/11/23 (Sat)
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2012/02/05 (Sun)
 廊下を端まで歩き、屋上へ続く階段をあがる。
 眩しい陽射しと、柔らかな風が、エディウスを迎えた。
 穏やかな春のような神界を見渡して、屋上の中心にいく。

 界を渡るための門を開く。
 門は何処からでも開けるが、緊急以外は屋上を使うようにしていた。

 目の前に、光の壁が現れる。
 それを通り抜けると、あたりは暗くなった。
 光は通り抜けたときに消えている。

「……夜かな……」

 人界に来ようと思ったのは大した理由ではなかった。
 暇だったから、とか。
 なんとなく、とか。
 ただの気まぐれだ。
 神界ではこない夜を見に来たのかもしれない。

 空で星が瞬く。
 それを見るのが好きだったし、それは彼の城では見られないものだった。
 さくさくと、草を踏みながら歩く。
 当てがあるわけではなかったが、とりあえず歩いた。
 湖の側の広場みたいなところを見つけて、そこの草むらに寝転ぶ。

 見上げた先には星がある。
 今日は満月なのか、丸い月も見えた。
 静かな夜の空気を吸い込み、目を閉じる。
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