小説用倉庫。
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暫くしてついた先は、大きな城の前だった。
「少しいいか」
そう言って彼は、エディウスの腕に布を巻いた。
「……できれば、何も話さないでくれるか」
エディウスは目を伏せている彼の頭を叩く。
軽く。
そして微笑む。
それは肯定の印。
フォリィアは照れたように横を向いて小さく礼を言った。
「戻りましたか! フォリィア様!」
突然響いた声に、ふたりは声のほうを見る。
青いマントを着けた若い衛兵が、走り寄ってきた。
「もう突然出かけるなんて言い出すんですから。まあ無事でよかったですけど」
「すまない」
苦笑して謝る。
ふと、衛兵がエディウスのほうを見た。
「こちらは?」
「ああ、この人は私の友人だ。怪我をしているので連れてきた」
エディウスの腕に巻かれた布を見せながらフォリィアが笑う。
「そうですか。じゃあ、薬品持ってきますね」
「部屋に届けてくれるか?」
「はい、任せてください!」
にこやかに笑って走り去る。
フォリィアはエディウスを馬から下ろすと、手綱を引っ張った。
「馬を置いてくる。しばらく待っていてくれ」
言い残して馬に飛び乗り、城の右手奥に走っていった。
エディウスはまわりを見回して、首をかしげる。
そういえば、ロスウェルにこんな城があったと思い至った。
長く来ていないせいで思っていたよりかなり雰囲気が変わってしまっている。
「少しいいか」
そう言って彼は、エディウスの腕に布を巻いた。
「……できれば、何も話さないでくれるか」
エディウスは目を伏せている彼の頭を叩く。
軽く。
そして微笑む。
それは肯定の印。
フォリィアは照れたように横を向いて小さく礼を言った。
「戻りましたか! フォリィア様!」
突然響いた声に、ふたりは声のほうを見る。
青いマントを着けた若い衛兵が、走り寄ってきた。
「もう突然出かけるなんて言い出すんですから。まあ無事でよかったですけど」
「すまない」
苦笑して謝る。
ふと、衛兵がエディウスのほうを見た。
「こちらは?」
「ああ、この人は私の友人だ。怪我をしているので連れてきた」
エディウスの腕に巻かれた布を見せながらフォリィアが笑う。
「そうですか。じゃあ、薬品持ってきますね」
「部屋に届けてくれるか?」
「はい、任せてください!」
にこやかに笑って走り去る。
フォリィアはエディウスを馬から下ろすと、手綱を引っ張った。
「馬を置いてくる。しばらく待っていてくれ」
言い残して馬に飛び乗り、城の右手奥に走っていった。
エディウスはまわりを見回して、首をかしげる。
そういえば、ロスウェルにこんな城があったと思い至った。
長く来ていないせいで思っていたよりかなり雰囲気が変わってしまっている。
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管理者:西(逆凪)、または沖縞
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