小説用倉庫。
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戴冠式当日。
その日は午前中にロスウェルをまわることが決定されていて、その支度に忙しかった。
スケジュールやそれに伴う準備はその殆どをフォリィアが采配を揮い、終わらせていた。
後は衣装の合わせ。
フォリィアは着せ替え人形のように服を変えられ、そのことに多少うんざりしたような表情をしながらもただ黙って受け入れている。
一緒に行くならとエディウスの服も用意され、ようやくそれが終わったのは時間ぎりぎりだった。
一息つく暇もない。
普段着る服よりもきちんとした礼服の為、エディウスは窮屈な感じがして無意味に服の裾を引っ張ったりしている。
華美というほどではないが細かな装飾の施された服を着たフォリィアが、エディウスを促す。
「おい、早くしないと」
「……そうだね……」
部屋を出て、そのまま城の外に出る。
外には護衛のための衛兵と、行進に参加するための人々がいた。
「まるで何かの祭りのようだ」
呆れたようなため息と共にフォリィアがつぶやく。
つぶやきは小さくてエディウス以外には聞こえなかったらしい。
忙しく動く皆を見て、エディウスは微笑みを持って答えた。
それを見てフォリィアが苦笑して、ひらりと馬に跨った。
扉が音を立てて開かれる。
遮られていた歓声が、圧倒するように押し寄せてきた。
声と、光に、エディウスが僅かに目を細める。
その中、フォリィアは毅然とした態度で扉を抜けた。
これから、戴冠の式が始まる。
その日は午前中にロスウェルをまわることが決定されていて、その支度に忙しかった。
スケジュールやそれに伴う準備はその殆どをフォリィアが采配を揮い、終わらせていた。
後は衣装の合わせ。
フォリィアは着せ替え人形のように服を変えられ、そのことに多少うんざりしたような表情をしながらもただ黙って受け入れている。
一緒に行くならとエディウスの服も用意され、ようやくそれが終わったのは時間ぎりぎりだった。
一息つく暇もない。
普段着る服よりもきちんとした礼服の為、エディウスは窮屈な感じがして無意味に服の裾を引っ張ったりしている。
華美というほどではないが細かな装飾の施された服を着たフォリィアが、エディウスを促す。
「おい、早くしないと」
「……そうだね……」
部屋を出て、そのまま城の外に出る。
外には護衛のための衛兵と、行進に参加するための人々がいた。
「まるで何かの祭りのようだ」
呆れたようなため息と共にフォリィアがつぶやく。
つぶやきは小さくてエディウス以外には聞こえなかったらしい。
忙しく動く皆を見て、エディウスは微笑みを持って答えた。
それを見てフォリィアが苦笑して、ひらりと馬に跨った。
扉が音を立てて開かれる。
遮られていた歓声が、圧倒するように押し寄せてきた。
声と、光に、エディウスが僅かに目を細める。
その中、フォリィアは毅然とした態度で扉を抜けた。
これから、戴冠の式が始まる。
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管理者:西(逆凪)、または沖縞
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