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2012/02/05 (Sun)
 目を閉じて倒れこんでしまったエディウスをみて、フォリィアは顔色を変えた。
 医者を、と思い視線をあげた彼の前に、ルシェイドが音もなく姿を現した。
 心なしかその表情は青い。
 エディウスを一瞥し、視線を虚空に据える。
「ディリク!」
 ルシェイドが呼ぶとすぐにディリクが現れ、ルークを捕らえた。
「僕はこのまま彼を連れて行くから、君は式を進行させてくれ。僕がここにきたという記憶は民から消しておく」
 彼は一気にまくし立てるとエディウスをフォリィアから受け取り、ふわりと浮かんだ。

「おい!」
「……彼なら大丈夫だよ。必ず助けてみせる」
 ぐったりとしてしまったエディウスを抱えて、ルシェイドは宙に消えた。
「……ッ! 衛兵! ルークを……この者を捕らえよ! 式を滞らせ、あまつさえ我が命を狙った曲者だ。……式が終わるまでは地下に閉じ込めておけッ!」
 慌てて駆け寄った衛兵に命じると、フォリィアは馬に乗った。

 ディリクはすでに見えない。
 エディウスが流した血の痕跡すら残されていないので、夢だったように思えるが、ルークは虚ろな目をして衛兵にされるがままになっている。
 内心で舌打ちしつつも、フォリィアはおとなしく式の進行に従い進んでいった。

 何があったのか。
 何故こんなことになったのか。
 ままならない現状に苛立ちを覚えつつ、表情だけは平静を保ったまま長く感じる行進続ける。
 この後は現王から冠をもらう。

 あの不甲斐ない父と顔を突き合せなければならないのだ。
 感情を押し殺しながら、極力思考を抑える。
 早く終われば良いと思いながら。
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