小説用倉庫。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「おまえ地下の行き方わかるのか?」
「伊達に昔からここにいないよ。……建物が少し綺麗になって、土地が広くなっただけだからね」
あっさりと言い放って、どんどん進んでいく。
確かに道順的には合っているので、フォリィアも黙ってついていく。
暫く進み、やがて地下牢に出た。
「……ルーク……」
そこにいた彼はいつもの不敵な人物ではなかった。
虚ろな目をして、頬はげっそりとやつれている。
言葉はない。
まるで、廃人のような。
「何で、……こんな……」
「副作用だよ」
ため息とともに言って、ついてこさせた城の者を見やる。
「ディリク、用意は?」
「まあ何とかなるだろう」
「じゃあ、始めようか」
いつもと違う真剣な表情で、ルシェイドはルークの傍らに行く。
ディリクはその反対側に。
そして傀儡は彼らを囲むように。
ルシェイドとディリクは深呼吸をして、両の手をルークに向ける。
低く流れ出したのは知らない言葉。
聞いたこともない旋律。
ふたりで交互に、時には一緒に言葉を紡いでいく。
うめくような声がそれに唱和する。
何の声かと思ってみると、それは城の者が出している言葉だった。
苦しげなその声。
不安に駆られてルシェイドのほうを見る。
彼の足元からディリクの足元に、光る線が延びているのが目に入った。
綺麗な。
それは何かの模様のようだった。
円と四角で構成された、絵のような何か。
それらで構成されていて、意味などはフォリィアにはさっぱりわからなかった。
ひときわそれが輝くと同時に、城の者からも悲鳴のような声が
(断末魔)
あがった。
「伊達に昔からここにいないよ。……建物が少し綺麗になって、土地が広くなっただけだからね」
あっさりと言い放って、どんどん進んでいく。
確かに道順的には合っているので、フォリィアも黙ってついていく。
暫く進み、やがて地下牢に出た。
「……ルーク……」
そこにいた彼はいつもの不敵な人物ではなかった。
虚ろな目をして、頬はげっそりとやつれている。
言葉はない。
まるで、廃人のような。
「何で、……こんな……」
「副作用だよ」
ため息とともに言って、ついてこさせた城の者を見やる。
「ディリク、用意は?」
「まあ何とかなるだろう」
「じゃあ、始めようか」
いつもと違う真剣な表情で、ルシェイドはルークの傍らに行く。
ディリクはその反対側に。
そして傀儡は彼らを囲むように。
ルシェイドとディリクは深呼吸をして、両の手をルークに向ける。
低く流れ出したのは知らない言葉。
聞いたこともない旋律。
ふたりで交互に、時には一緒に言葉を紡いでいく。
うめくような声がそれに唱和する。
何の声かと思ってみると、それは城の者が出している言葉だった。
苦しげなその声。
不安に駆られてルシェイドのほうを見る。
彼の足元からディリクの足元に、光る線が延びているのが目に入った。
綺麗な。
それは何かの模様のようだった。
円と四角で構成された、絵のような何か。
それらで構成されていて、意味などはフォリィアにはさっぱりわからなかった。
ひときわそれが輝くと同時に、城の者からも悲鳴のような声が
(断末魔)
あがった。
Comment
倉庫
管理者:西(逆凪)、または沖縞
文章の無断転載及び複製は禁止。
文章の無断転載及び複製は禁止。
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
カテゴリー
- ご挨拶。(3)
- [長編] Reparationem damni(12)
- [長編] Nocte repono rubei(72)
- [長編] Sinister ocularis vulnus (30)
- [長編] Lux regnum(61)
- [長編] Pirata insula(47)
- [長編] Purpura discipulus(43)
- [長編] Quinque lapidem(29)
- [短編] Canticum Dei(3)
- [短編] Candidus Penna(9)
- [短編] Dignitate viveret,Mori dignitas (11)
- [短編] Praefiscine(3)