小説用倉庫。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
ガサッ!
突然の物音に、息を飲んでそちらを見る。
この山にはほとんど動物はいないのに、こんな音がするなんて。
薄氷か誰かかと思っていたのに、そこにいたのはまったく見たこともない青年で。
印象的なのは背に流した青緑の髪。
「誰だ……?」
「金の髪をした青年を知らないか」
唐突に聞かれて面食らう。
涼やかな声音を裏切るかのような表情。
金の髪。
まさか、酒星のことかと思い警戒する。
「この辺にいるはずなんだ」
「……誰だよおまえ」
「お前には関係ない」
切り捨てるような声に、カチンとくる。
「見つけてどうするんだ。教えないならこっちだって教えるもんか」
「邪魔なら、殺す」
「何だって!?」
ふいと、青年は視線を逸らした。
山の麓、町に向けて。
「あそこか……」
つられてそちらを見た一瞬の隙をついて、青年は走り出した。
(まさか)
愕然としながらも追いかける。
近道を繰り返しながら町に、シンズィスに向かって。
山道ならこちらの方が詳しい。
突然の物音に、息を飲んでそちらを見る。
この山にはほとんど動物はいないのに、こんな音がするなんて。
薄氷か誰かかと思っていたのに、そこにいたのはまったく見たこともない青年で。
印象的なのは背に流した青緑の髪。
「誰だ……?」
「金の髪をした青年を知らないか」
唐突に聞かれて面食らう。
涼やかな声音を裏切るかのような表情。
金の髪。
まさか、酒星のことかと思い警戒する。
「この辺にいるはずなんだ」
「……誰だよおまえ」
「お前には関係ない」
切り捨てるような声に、カチンとくる。
「見つけてどうするんだ。教えないならこっちだって教えるもんか」
「邪魔なら、殺す」
「何だって!?」
ふいと、青年は視線を逸らした。
山の麓、町に向けて。
「あそこか……」
つられてそちらを見た一瞬の隙をついて、青年は走り出した。
(まさか)
愕然としながらも追いかける。
近道を繰り返しながら町に、シンズィスに向かって。
山道ならこちらの方が詳しい。
Comment
倉庫
管理者:西(逆凪)、または沖縞
文章の無断転載及び複製は禁止。
文章の無断転載及び複製は禁止。
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
カテゴリー
- ご挨拶。(3)
- [長編] Reparationem damni(12)
- [長編] Nocte repono rubei(72)
- [長編] Sinister ocularis vulnus (30)
- [長編] Lux regnum(61)
- [長編] Pirata insula(47)
- [長編] Purpura discipulus(43)
- [長編] Quinque lapidem(29)
- [短編] Canticum Dei(3)
- [短編] Candidus Penna(9)
- [短編] Dignitate viveret,Mori dignitas (11)
- [短編] Praefiscine(3)