小説用倉庫。
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少し不安になってフォリィアが問い掛ける。
「……死んでないよな?」
「……ディリクは死なないよ? ……一応ね」
「何だ一応って」
「まぁまぁ。……ホントに疲れたんだなー。起きないや」
諦めたようにため息をついてソファに寝転がる。
「お前も疲れたんだろう? しばらく休んでおけ」
「ん。でも十分休んだよ。僕はね」
「その顔色でか?」
片目を細めて意地悪く問い掛けると、ルシェイドは眉間にしわを寄せた。
「どうしてそうわかっちゃうかなぁ。……今までほとんどの人わかんなかったのに」
フォリィアは答えず、書類を片付けにかかる。
「そうだ、フォリィア今暇?」
「お前にはこれが暇そうに見えるのか?」
机の上に山とつまれた書類を見て、ルシェイドが口をつぐむ。
処理済の方が多いが、やってない人間から見れば未処理はずいぶん多く見えるだろう。
作業を続行したフォリィアは、けれど静かになってしまったルシェイドを怪訝そうに見上げた。
「何をじっと見てるんだ」
「それ、いつ頃終りそう?」
「……半刻くらいあれば何とかなるだろう」
苦虫を噛み潰したような顔でフォリィアが答える。
ぽんと手を打って、ルシェイドは朗らかに言った。
「じゃあ、それ終わったら起こしてね。いいとこ連れてってあげるから」
「何だ、それは」
「まあ、お楽しみってことで。早く終わらせなよ」
フォリィアがなにか言うより早く、ルシェイドはソファに横になった。
すぐに穏やかな寝息が聞こえてくる。
ディリクは変わらず目を覚まさない。
ため息をついて、フォリィアは天井を見上げた。
「……死んでないよな?」
「……ディリクは死なないよ? ……一応ね」
「何だ一応って」
「まぁまぁ。……ホントに疲れたんだなー。起きないや」
諦めたようにため息をついてソファに寝転がる。
「お前も疲れたんだろう? しばらく休んでおけ」
「ん。でも十分休んだよ。僕はね」
「その顔色でか?」
片目を細めて意地悪く問い掛けると、ルシェイドは眉間にしわを寄せた。
「どうしてそうわかっちゃうかなぁ。……今までほとんどの人わかんなかったのに」
フォリィアは答えず、書類を片付けにかかる。
「そうだ、フォリィア今暇?」
「お前にはこれが暇そうに見えるのか?」
机の上に山とつまれた書類を見て、ルシェイドが口をつぐむ。
処理済の方が多いが、やってない人間から見れば未処理はずいぶん多く見えるだろう。
作業を続行したフォリィアは、けれど静かになってしまったルシェイドを怪訝そうに見上げた。
「何をじっと見てるんだ」
「それ、いつ頃終りそう?」
「……半刻くらいあれば何とかなるだろう」
苦虫を噛み潰したような顔でフォリィアが答える。
ぽんと手を打って、ルシェイドは朗らかに言った。
「じゃあ、それ終わったら起こしてね。いいとこ連れてってあげるから」
「何だ、それは」
「まあ、お楽しみってことで。早く終わらせなよ」
フォリィアがなにか言うより早く、ルシェイドはソファに横になった。
すぐに穏やかな寝息が聞こえてくる。
ディリクは変わらず目を覚まさない。
ため息をついて、フォリィアは天井を見上げた。
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管理者:西(逆凪)、または沖縞
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