小説用倉庫。
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笑って言う彼には、今ここで殺されるかもしれないという不安はないのだろうか。
暗殺に来た自分とすぐ隣を歩いて平然としている。
「お、あそこが出口だ。後はわかるか?」
「ああ……」
「……何戸惑ってんだよ。俺がこんな風に接するのが不思議なのか?」
疑問に思っていたことを見抜かれたと思って、つい首を傾げてしまう。
けれどかすかにだったので普通の人にはわからない程度だったが。
「ルシェイドの守りがあるから平気なんだよ。この城の中は。……今だけだけどな」
「そう……ですか」
「おう。じゃあな!」
元気に手を振るラクスを残して、祭りの騒ぎでにぎやかな外に出る。
彼はどこか踏青に似ている。
不意に笑いがこみ上げた。
手にはヒウリに貰った袋。
どうやら中に入っているのは菓子の類らしい。
東旭に良い土産ができた。
仕事は失敗だったが、なんとなく気落ちしていない自分に驚く。
祭りを少し眺めて、ヴェリィサに続く道へと進む。
皆がロスウェルに集まってくれているおかげで帰りの馬車はほとんど誰もいなかった。
やっと、帰れるのだ。
あの場所に。
暗殺に来た自分とすぐ隣を歩いて平然としている。
「お、あそこが出口だ。後はわかるか?」
「ああ……」
「……何戸惑ってんだよ。俺がこんな風に接するのが不思議なのか?」
疑問に思っていたことを見抜かれたと思って、つい首を傾げてしまう。
けれどかすかにだったので普通の人にはわからない程度だったが。
「ルシェイドの守りがあるから平気なんだよ。この城の中は。……今だけだけどな」
「そう……ですか」
「おう。じゃあな!」
元気に手を振るラクスを残して、祭りの騒ぎでにぎやかな外に出る。
彼はどこか踏青に似ている。
不意に笑いがこみ上げた。
手にはヒウリに貰った袋。
どうやら中に入っているのは菓子の類らしい。
東旭に良い土産ができた。
仕事は失敗だったが、なんとなく気落ちしていない自分に驚く。
祭りを少し眺めて、ヴェリィサに続く道へと進む。
皆がロスウェルに集まってくれているおかげで帰りの馬車はほとんど誰もいなかった。
やっと、帰れるのだ。
あの場所に。
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管理者:西(逆凪)、または沖縞
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