小説用倉庫。
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そのときちょうどアィルは扉の前を歩いていた。
部屋の中から大きな音が聞こえたので、何事かと扉を開けようとする。
「!」
開けると同時に向こうからも押されて、アィルは扉に額をぶつけてしまう。
「いてッ! ……?」
飛び出してきたのはヴィオルウスで、扉を開けるとそのまま倒れた。
「おいッ!」
とっさに受け止めるが、ヴィオルウスは気を失ったままだ。
アィルはヴィオルウス越しに部屋の中を見る。
特に変わった様子は見えない。
眉をひそめてヴィオルウスの顔を見ると、暗い中でもかなり青ざめているのがわかる。
きつく目を閉じたまま。
「おい……起きろ。何があったんだ?」
頬を軽く叩くが起きる気配はない。
しかたなしにヴィオルウスを抱き上げると、用心しながら部屋に入る。
異常がないのを確かめてベッドに横たえるが、それでも起きなかった。
寝息が穏やかになったのを見て取り、アィルは静かに部屋から出た。
ヴィオルウスのいる部屋には、他に誰もいないのに。
何故こんなにも取り乱していたのか。
後ろ髪を引かれつつ自室に戻る。
「……いてぇ」
額に手をやると、血が流れているのがわかった。
扉にぶつけたときに切れたのだろう。
近くにあった布で額を拭うと、アィルはベッドに横になった。
部屋の中から大きな音が聞こえたので、何事かと扉を開けようとする。
「!」
開けると同時に向こうからも押されて、アィルは扉に額をぶつけてしまう。
「いてッ! ……?」
飛び出してきたのはヴィオルウスで、扉を開けるとそのまま倒れた。
「おいッ!」
とっさに受け止めるが、ヴィオルウスは気を失ったままだ。
アィルはヴィオルウス越しに部屋の中を見る。
特に変わった様子は見えない。
眉をひそめてヴィオルウスの顔を見ると、暗い中でもかなり青ざめているのがわかる。
きつく目を閉じたまま。
「おい……起きろ。何があったんだ?」
頬を軽く叩くが起きる気配はない。
しかたなしにヴィオルウスを抱き上げると、用心しながら部屋に入る。
異常がないのを確かめてベッドに横たえるが、それでも起きなかった。
寝息が穏やかになったのを見て取り、アィルは静かに部屋から出た。
ヴィオルウスのいる部屋には、他に誰もいないのに。
何故こんなにも取り乱していたのか。
後ろ髪を引かれつつ自室に戻る。
「……いてぇ」
額に手をやると、血が流れているのがわかった。
扉にぶつけたときに切れたのだろう。
近くにあった布で額を拭うと、アィルはベッドに横になった。
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管理者:西(逆凪)、または沖縞
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