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2012/02/05 (Sun)
「え……?」
 きょとんとした顔。
 それから戸惑うような、疑うような。
 見てて分かり易い。
 性質がそれだけ素直ってことだろうな。

「俺が此処で居ないって言い張るより、自分で見た方が納得できるだろ?」
 極力人好きのしそうな笑みを浮かべて説得すると、ウォルファーは少し迷った末に頷いた。
 それを確認し、転がったままだった鎌を拾う。
「これは俺が持つ。良いな?」
 声に脅しを込めて聞くと、少し情けない顔をしながらも反対はしなかった。
 自分の立場はわかっているらしい。
 彼の行動に注意を払いつつ、扉を引き開ける。

「わ……!」

 聞きなれた声が下から聞こえた。
 視線を落とすと、白に近い青色の髪をした子供が立っていた。
「何やってんだ」
 それはグラディウスという、リーヴァセウスの子供だった。
 見た目は似ているが、雰囲気はかけ離れている。

「お客さん?」
 きょとんと首を傾げて聞いてくる。
 だが、さすが親子。
 反応が一緒だ。
「あー、まぁ似たようなもんだ。それよりリーヴァセウスとルシェイドの所に行って、二人がどっか行かねぇように見張っててくれないか?」
「後で遊んでくれる?」
「あぁ。ちゃんと部屋に居たら、こいつも連れてってやるよ」
 ウォルファーを顎で指しながら言うと、グラディウスは笑顔で頷いた。
「わかった。じゃぁ早く来てね」
「あぁ」
 笑顔で手を振りながら走っていくグラディウスに手を振り返していると、後ろでウォルファーが聞いてきた。

「あの子、あんたの子供?」

 待て。
 似てる要素がどの辺にあった。

「違う。あれはリーヴァセウスの子供だ」
「……魔王の?」
 驚いたように聞き返してくる彼に頷いて答え、頭の中でルートを考えながらグラディウスが去った方向と逆に足を踏み出す。
「こっちだ。はぐれるなよ」

 案内ついでに見回りもしよう。
 いつものルートなら城内を全て見れるだろう。
 見せて困るような所も無いしな。
 しかしこの鎌も結構重量があるなぁ。

 捨てていきたい衝動と戦いながら、とりあえず最初の扉を開けた。
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