小説用倉庫。
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ルシェイドが深く息をついてソファにもたれる。
動作は酷く遅く、動きにくそうだ。
「……休ませて、あげて」
「何があった」
「何も」
問い詰めるような口調にも、彼はかぶりを振って答えない。
「何も無くて、何でテメェらが倒れてて、グラディウスが泣いてんだよ」
「僕が倒れたのはただの疲労。グラディウスは倒れた事に驚いて泣いたんだ。……リーヴァセウスのことは、本人に聞いてくれるかな。話して良いのか僕には分からないから」
ルシェイドはそこまで一気にまくし立てると片手で目元を覆った。
話をすることもしんどそうだ。
「……別に、話しても構わないよ」
この、声は。
「リーヴァセウス……」
「もう……気がついたのかい?」
「うん。……あんまり、深く眠れなくなったからね」
そう言って、リーヴァセウスは俺たちに視線を向けた。
「……それより、彼は目が覚めたんだね」
やわらかく微笑む。
視線の先は。
「あぁ、ウォルファーという。興味深い話を、聞いたからな」
「興味深い話?」
怪訝そうな顔をするルシェイドに、俺は少し肩を竦めてみせた。
「この城は人を攫ってくるらしい」
二人はきょとんとした表情でウォルファーに視線を送った。
「や、でも今は中を見せてもらったし、間違いだって分かってるから!」
慌てたようにウォルファーが手を振る。
「疑ってはいないよ」
笑って、リーヴァセウスが言う。
「詳しくは、町の奴らを何人か締め上げりゃ、何かわかるだろ」
拳で手のひらを叩く。
だが、ルシェイドは静かに口を開いた。
「その必要は無いよ」
「……何?」
「噂の出所と、攫われた人がいる場所はわかってる」
きっぱりと。
ルシェイドは何でもないことのように断言した。
動作は酷く遅く、動きにくそうだ。
「……休ませて、あげて」
「何があった」
「何も」
問い詰めるような口調にも、彼はかぶりを振って答えない。
「何も無くて、何でテメェらが倒れてて、グラディウスが泣いてんだよ」
「僕が倒れたのはただの疲労。グラディウスは倒れた事に驚いて泣いたんだ。……リーヴァセウスのことは、本人に聞いてくれるかな。話して良いのか僕には分からないから」
ルシェイドはそこまで一気にまくし立てると片手で目元を覆った。
話をすることもしんどそうだ。
「……別に、話しても構わないよ」
この、声は。
「リーヴァセウス……」
「もう……気がついたのかい?」
「うん。……あんまり、深く眠れなくなったからね」
そう言って、リーヴァセウスは俺たちに視線を向けた。
「……それより、彼は目が覚めたんだね」
やわらかく微笑む。
視線の先は。
「あぁ、ウォルファーという。興味深い話を、聞いたからな」
「興味深い話?」
怪訝そうな顔をするルシェイドに、俺は少し肩を竦めてみせた。
「この城は人を攫ってくるらしい」
二人はきょとんとした表情でウォルファーに視線を送った。
「や、でも今は中を見せてもらったし、間違いだって分かってるから!」
慌てたようにウォルファーが手を振る。
「疑ってはいないよ」
笑って、リーヴァセウスが言う。
「詳しくは、町の奴らを何人か締め上げりゃ、何かわかるだろ」
拳で手のひらを叩く。
だが、ルシェイドは静かに口を開いた。
「その必要は無いよ」
「……何?」
「噂の出所と、攫われた人がいる場所はわかってる」
きっぱりと。
ルシェイドは何でもないことのように断言した。
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管理者:西(逆凪)、または沖縞
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