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2012/02/05 (Sun)
「何だって!? 皆は何処にいるんだ!」
「……何故そんな事を知っている」
 勢い込んで尋ねるウォルファーの声に被せるように、俺はルシェイドに険しい視線を投げながら尋ねた。

「何でって……調べていたからに決まってるでしょう。この城の人たちが居なくなっていってるのに、僕が気づかないと思ったの?」
 心外だ、とでも言うようにルシェイドが首を傾げる。
 だから最近頻繁に来ていたのだろうか。
「なぁ、あんた場所知ってんのに、何で助けに行かないんだよ!」
 ウォルファーがグラディウスを抱きしめたまま叫ぶ。
 怒鳴り声に、グラディウスが涙ぐむ。
 頼むからまた泣かすなよ。

「あのね。魔法に関しては誰にも負けない自信はあるけど、僕だって万能じゃないんだよ。それに、あそこは魔法に対する防御に特化してるから、下手に手を出せないんだよね。僕攻撃力低いし。……まぁ、攫われた人の生死を気にしなければどうってこと無いんだけど」
 それだと城が立ち行かない。
 頭が痛くなってきたな。
 まぁ早まった事をしないでくれた事には感謝か。

「でも、じゃあどうしたら!」
 泣きそうな声で言うのはウォルファー。
 何故こいつはこうも必死なんだろう。
 ただ一人で、敵地に乗り込むほどに。

「……ルシェイド。そこは、魔法に特化しているんだよな」
「そうだね。何十人かでやってるんだと思うよ」
「なら、物理防御は?」
「そっちは普通。攻撃力の強い何人かで行けば突破できると思う」
 はぁ、と溜め息をつく。

「分かった。場所を教えてくれ」
 言いながら、立ち上がる。
 ルシェイドを持ち上げるときに床に置いた鎌を取ろうかと思ったが、必要はないかと止めた。
「ライナート?」
 不思議そうに声をあげるリーヴァセウスに、きっぱりと言い放つ。

「俺が行く」
「そんな……! 危険だよ!」
「他に誰が行くってんだ」
「私が……」

「却下だ」
「駄目だよ」

 リーヴァセウスの言葉を遮って、俺とルシェイドはその提案を一蹴した。
 ふらりと、ルシェイドが頭を振る。
「……僕も行く」
「そんな真っ青な顔でか? 駄目だ。大人しくしてろ」
「まだ平気。普通の人よりは役に立つよ」
 言ってルシェイドが立ち上がる。
 少しふらついたがしっかり立てるようだ。
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