小説用倉庫。
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「……アィル……ヴィオルウスに、何をされた?」
さっきの怒りをようやく静めたのか、ルシェイドが口を挟む。
「何って……」
「さっき。君が飲み込まれてから」
『わたしの中に入ってくるなッ!!』
どくりと、心臓が脈打つ。
思い出されたのはさっきの場景。
赤い色。
突然の出来事。
「……刺された。短剣で……」
感触を思い出して胸元を抑える。
囁きに色を変えたのはルシェイドだった。
「刺された……?」
ルシェイドはアィルが抑えている胸のあたりを掴むと、前をはだけさせた。
「いてぇよ! 何だ!」
突然だったので、アィルは後に頭をぶつけてしまう。
そんなことはお構いなしとばかりに無視すると、ルシェイドは刺されたというあたりを真剣に目で追っていく。
「ディリク」
顔も見ずに名前を呼ぶ。
それだけでわかったのか、ディリクは部屋を明るくした。
「……間違いない。何てことだ」
「何が」
疑問に思ってルシェイドが見ているところを見てみると、かすかに赤くなっているのが見えた。
「これか」
「そうだよ……」
アィルにはわからないが、ふたりにはそれでわかるらしい。
いらだたしげに口を挟む。
「ただ赤くなってるだけじゃねぇか」
「……これは魔法文字だよ。ずいぶん緻密だけど……」
それが何なのか、なんとなく釈然としないので聞こうと口を開きかけるが、ディリクに制されてしまった。
「しばらく黙ってろ」
「……ディリク、明かり消して。全部」
言うと同時に部屋の中の明かりが消える。
さっきの怒りをようやく静めたのか、ルシェイドが口を挟む。
「何って……」
「さっき。君が飲み込まれてから」
『わたしの中に入ってくるなッ!!』
どくりと、心臓が脈打つ。
思い出されたのはさっきの場景。
赤い色。
突然の出来事。
「……刺された。短剣で……」
感触を思い出して胸元を抑える。
囁きに色を変えたのはルシェイドだった。
「刺された……?」
ルシェイドはアィルが抑えている胸のあたりを掴むと、前をはだけさせた。
「いてぇよ! 何だ!」
突然だったので、アィルは後に頭をぶつけてしまう。
そんなことはお構いなしとばかりに無視すると、ルシェイドは刺されたというあたりを真剣に目で追っていく。
「ディリク」
顔も見ずに名前を呼ぶ。
それだけでわかったのか、ディリクは部屋を明るくした。
「……間違いない。何てことだ」
「何が」
疑問に思ってルシェイドが見ているところを見てみると、かすかに赤くなっているのが見えた。
「これか」
「そうだよ……」
アィルにはわからないが、ふたりにはそれでわかるらしい。
いらだたしげに口を挟む。
「ただ赤くなってるだけじゃねぇか」
「……これは魔法文字だよ。ずいぶん緻密だけど……」
それが何なのか、なんとなく釈然としないので聞こうと口を開きかけるが、ディリクに制されてしまった。
「しばらく黙ってろ」
「……ディリク、明かり消して。全部」
言うと同時に部屋の中の明かりが消える。
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管理者:西(逆凪)、または沖縞
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